F8月11日
  マウンテンロッジ発2061m − ラウバーホーン2472m − マウンテンロッジ(ハイク)
  クライネシャイデック2061m〜ベンゲン1274m〜ラウターブルンネン796m〜ブリエンツ566m(52q)

   
 朝の6時12分、部屋から見る(左から)メンヒ、中央の建物がユングフラウヨッホ駅の上にあるスフィンクス・テラス、ユングフラウ、シルバーホーン。  朝6時18分、ユングフラウヨッホ行きの空の列車が到着です。登山者や観光客の来る前の静寂です。
   
 朝食後、正面のラウバーホーン2472mへハイクすることにしました。  約1時間で山頂着。西側には,この後通過するベンゲンの町1274mが見えます。
   
 東側にはグリンデルワルトとアイガー。遊覧ヘリコプターが頻繁に飛んでいますが時々赤色の遭難救助ヘリコプターが猛スピードで飛ぶのも見かけました。  左からアイガー北壁、メンヒ、眼下にクライネシャイデック駅です。
   
 10時30発、砂利道自転車道を西へくだります。  谷を挟んで絶壁の上にスイス風落ち武者集落か、ミューレン(右)とギンメルヴァルト(左),どんな仕事を生業にしているのだろうか。
   
 ヴェンゲンへ下る途中にラウバーホーンが左端に見えます。  ヴェンゲンのインフォメーションではCOOPとテイクアウトの店を聞くと、日本人妻を持つスタッフが話しかけてきてくれました。彼のフェースブックに写真を載せたいということでモデルに?なりました。
   
 ヴェンゲン駅舎は左の建物です。車は乗り入れることはできないので実に静かな町です。 徒歩で標高差450m歩くか,電車利用でこの町へ来ます。ラウターブルンネン796mまで急勾配の下り坂で自転車のブレーキ熱を冷ますため2度自転車休憩を取りました。
   
 ツバイリチューネン下流ではこれほどの急流、濁り水で浮き釣りで魚釣りをやっています。  釣れるのかたずね、見せてもらうと、な・なんと見たことが,釣ったことがある27pくらいのブラウントラウトでした。もちろんヨーロッパ原産の魚です。シューベルトの「ます」はこれが主役です。
   
 水温の低さで水生昆虫は育つのでしょうか。丸々したブラウンに日頃の食べ物は何か聞いてみたくなりました。おじさんはミミズの浮き釣りで小さな淀みをポイントとしていました。気安く質問に応じてもらえ,ありがとうございました。  インターラーケンオストからブリエンツ湖にはいる。対岸の湖の北側を走る予定がそのまま南側を走ってしまい後半の山道に苦しむ羽目になる。グリンデルワルト、ワルターブルンネンからくる先ほどの川はここブリエンツ湖が終着点です。このあたりはかなりの氷河の濁りです。
   
 自転車道が整備、いたるところで湖水浴、私もどこで泳ごうかな?  ここでは20人くらいの人が日光浴と読書、泳いだりしていました。地元の人も来ています。私も泳ぎました。冷たい水温は21度くらいで10分くらい水浴びを楽しみ、先を急ぎました。
   
 水上スキー場も標識で確保されています。みなさん楽しみ方にバリエーションがあります。見ての通りこの先は断崖のため標高150m位のアップダウンがあって苦しみました。左手の湖北側なら楽勝だったでしょう。この後歯を食いしばったため奥歯が浮いて帰国後まで、食べるのに苦痛を強いられることになります。ブリエンツは一番奥になります。  教会と墓地、その向こうに家々、出島のようにホテルが・・・。これが普通の町なので驚きを隠せない。
   
 ブリエンツの町並みが見える。駅は写真左端わく外のあたり。  ブリエンツ駅、インフォメーションはすでに店じまい。YHをどうやって探すか,地図はない。


 この日は下り一辺倒なので楽勝と思いきや、あにはからん、ブリエンツ湖南岸自転車道は高い所まで標高を上げてふらふらとなる。この後歯を食いしばったせいで奥歯が浮いた感じで噛むと激痛が走るようになる。おまけに18時5分にブリエンツインフォメーションに到着するが何と閉店、日曜日にためいつもより早いのだ。「地球の歩き方」には市街地図外で掲載されていない。やむなく近くの少年2人にたずねると,案内してやると約5分湖岸を戻り,到着。まことに感謝であった。ローザンヌでも、ここブリエンツでも親切な人々が多い。私も見倣いたいと思った。



G8月12日 ブリエンツ566m〜マイリンゲン595m=(電車移動)=1008m〜ルツェルン436m(74.8q)
 

   
 服装は着たきり雀ではありません。YHのランドリーで毎回のように洗濯しています。ブリエンツYH出発前。フランスからの同年齢の自転車親父が同室で、1日約150q走り,本日はスステンパス(パスは峠の意)2224mを越すという。恐るべし。  再度、駅前のインフォメーションに行き、マイリンゲンまでの情報収集、COOPで水着をさがすが売っていない。水着を自転車で乾しながら走ったら落としてしまった。湖の左側が昨日走ってきた山道。かなたがインターラーケン。
   
 マイリンゲンまで着てブレーキパッドの歪みとワイヤー調整してもらう。スズキをみてほっとする。  自転車先進国のスイスのバイク屋さんは気楽に手際よく,明るく直してくれました。思わず感謝の気持ちを込めて写真撮影を願い出る。言葉はこれまでのフランス語からドイツ語にかわってきました。英語は何とか通じます。
   
 小さいマイリンゲンの駅なのに、南北アメリカ、シドニーなどの世界の時刻が表示されている。古くから東西南北主要都市に通じる交通の要衝として栄えてきたそうだ。  近くにキャンプ場があるのでしょう。カーゴにはベビーがのり、みんなで自転車を楽しんでいます。ドイツ人ですがこれが普通だよと話してくれます。
   
 カーゴを引っ張りながらジョグするカップルも見ましたがこの光景はよくみます。道路が整備されているからこそできます。スポーツ、レクリェーション文化の高さを感じます。  1008mのブルーニグパス(峠)駅まで電車移動です。一人旅無理は抑制します。
   
 ハイキングの若者一行も下車。標高1008mから北へ下っていきます。ただしコンパスで方角を確かめながらいかないと戻ってしまう羽目になります。  標高700mのルンゲラー湖、思わず立ち止まってしまいます。ここは展望地点です。
   
 ルンゲラー湖北端、先ほどの展望地点は正面中腹、左端はアイガー、メンヒか。 北上するにつれ気温が上がっていきます。 次のサーナー湖付近では暑くて水浴び。ここは総合運動公園でビーチバレー、サッカーなど楽しんでいます。もちろん砂浜はありませんが岩のごろごろの浜から大勢の人が泳いでいました。水温は23度くらいで長くは入っていられません。
   
 ルツェルンの手前Alpnacher湖、このように老夫婦がしばしば休憩しています。  ここでも一発、クーリングのため水浴びです。
   
 背面では、Gパン姿でクライミング。女子組はお気楽スポーツ感覚でやっているところがうらやましい。これから大都市ルツェルンに向かいます。大都市なので道が複雑で駅前インフォメーションまで行くのが一苦労です。  湖には遊覧船が似合います。水温は少し上がり23〜24度といったところです。

川があっても釣り人が少ない、日本の川とは大違いだ。そしてサケ科の渓流魚なら警戒心が強いのが日本の特徴なのだがすぐ足下で浮きで釣っている。こんな簡単に釣れるのか、いや1匹ぐらいしか釣れていないし、そんなにポイントがありそうではない。。疑問が次々に浮かぶ。思ったことはあまり川釣りには興味がない、魚を食べる文化があまりないのではないか。日本の岐阜人はアマゴ、ニジマス、アユなど好んで食べるし,スーパーでも売っている。魚好き国民と乳製品好きな国民との違いであろうか。27pの渓流魚は日本ではよほど人里離れた山奥へ行かないと釣れないのだが、ここスイスでは翌日のルツェルンの大都市の川で30pのブラウントラウトを釣り上げていた。釣り人口が多かったならとおの昔に釣り上げられて小さいのしか残らなくなるはずだ。こんな疑問に自答しながら自転車を走らせた。また自転車道が整備されていて県道程度の自動車道でもカーゴに赤ちゃんを乗せて自転車を走らせる家族を見て、スポーツ文化を支えるインフラ整備や自転車と関連用具や道具の種類の多さにヨーロッパのスポーツ文化の懐の深さ感じた。

H 8月13日 ルツェルン436m〜ツーク420m〜チューリッヒ408m(63q)
I 8月14日ホテルにて荷作り、チューリッヒ夕刻発  

   
 ルツェルンのYHはめずらしく,インフォメーション訪問後、1度人にたずねるだけで到着できました。部屋は6人部屋満室のため、男くさくなりました。  ルツェルン湖から北へ流れ出すロイス川で釣り人が、下の写真のように町のど真ん中ですが30p近くのブラウントラウト2匹のはらわたを出しています。川に流しています。日本でやったらひんしゅくものですが、釣り人は他にいません。みなさんあまり川魚に関心がないようです。だから釣られずに大きく育っているのでしょうか。あくまでの推測ですが。
   
 見てください。このきれいな水を標高436mの住宅街です。この町はメンデルスゾーン、チャイコフスキー、ゲーテと多くの芸術家に愛されてきた町だけのことはあります。  町の中心を流れ出るロイス川。本日前半はこの川に沿って走ります。
   
 川に沿って自転車道が通っています。こちらに来て初めて平凡な樹林の中を走ります。  カヤックカヌーを楽しむ人々。川の流れは速いですが自転車は追い抜いていきました。
   
 上流を振り返る。私は右側の森の中を走ってきました。  川を離れてツーク湖湖畔の自転車道を進めます。トウモロコシ畑が。暖かい証拠です。
   
 ツーク湖北端にチャムという町があります。  駅のショップは食品もあったので、マルゲリータピザと甘い牛乳を昼食としました。
   
 ツーク湖湖畔にあるオートキャンプ場満員のようです。休暇が2〜3週間あるので滞在も長いようです。  本を読んで日光浴をしていたご老夫婦、地元かとたずねるとドイツから2週間かけてイタリアへ旅行をしてきた帰りだという。イタリアには旦那の兄弟がいるのでそこで滞在していたという。親戚が普通にヨーロッパいるとは興味深いなあ。
   
 ルツェルンのミグロス(食料品と雑貨)には子供用の水着しかなかったのですがお値打ちだったのでそれを買いました。水温は24度くらい。十分に冷たいです。ご覧のように付近には高い山がなくなり,スイスといえども低い山になり,気候も暑くなってきました。  チューリッヒに入ってから昼食が少なかったのでバーガーキングでホットパイとコーヒーで腹ごしらえ、そしてチューリッヒ湖にかかるQuai橋に,観光客も多くこのような飛び込みパフォーマンスを楽しんでいる。ジュネーブ湖に雰囲気はよく似ています。
   
 スイス最大の都市、今日の宿泊先はチューリッヒ空港近くのホテルだ。ここからがきつかった。インフォメーションには寄らなかったため、直接空港標識を探し向かうが遠い遠い いろんな人に聞きつつ、左の列車が空港へ続いているのでそれに沿っていくようにいわれる。しかし空港近くへ行くと道は曲線と立体交差でまったく混乱、泣きそうだ。ついに空港近くのスタンド・コンビニで気持ちを落ち着かせるべくスイスチョコを買い、ほおばって落ち着いてからたずねると、左回りに半円描くように6q行くと目的のホテルがあると教えられる。またまたうれしいような、悲しいような。やすやすとはいかないだろうと最悪の事態を想定し、これからもまた聞きつつ進まなければならないと言い聞かせる。
   
 こういうときに自転車専用道路を行くと幹線道路から外れてえらい目にあった。またまた迷って2度たずねることになる。先へ進めると何かしら大きなホテルが見えてきた。サイクリング地図にはホテルがのっていないのでいってみるしかない。19時ようやくホリデイ・イン・エクスプレス・ジュネーブが見えてきた。これで休める。泣きたくなる数時間から解放された。近くにレストランはなかったが、サブウェイとマックがあった。シャワーを浴びてからマックでフィッシュフィレオと野菜サラダを注文した。体が生野菜を欲している。部屋へ戻ると知らぬ間に眠り込んでしまった。
 このホテルは空港乗り継ぎや早朝便などの旅行者用なのでチェックアウトは14時、朝食は4時から10時までと変則である。したがって午前中に荷作り、自転車輪行と予定した。朝食後、ホテルレストランテラスで昨日の記録をまとめる。この後梱包用段ボールを集めに近くスーパーマーケット:ミグロスへいく。サイドバック2個はバナナの箱に収める。自転車はギアなど傷つかないようにタオルで保護する。終わったのは13時半。昼食抜きであったので、静寂なホテルバーで飲むコーヒーと昨日のスイスチョコが体にしみこむように入っていく。。
   
 シャトルバスで空港へ。電動自転車が展示してあったがこちらのバックはオルトリーブ。(ドイツ産)こちらで会ったサイクリストはみなオルトリーブであった。モンベルよりさらに生地が厚い。ネットで見るとバリエーションもある。  チューリッヒ空港はハブ空港。空港見学をしていたら行き先ターミナルが見つからない。よく見るとエスカレーターで上がってさらに電車で2区間先。油断せずに早めに移動しておいてよかった。セントレアのように歩いて移動できる空港ではない。写真はターミナル移動中の電車から振り返る。

スイスという国はおもしろい。日本のようにファーストフードレストランがまるでない。かわりに地方の駅でも、各駅近くには1階がレストランで階上がホテルという建物がある。
マックやバーガーキングを大きな都市で見たが単独でなく、総合ビルの一部に組み込まれていて目立たない。う〜ん。ここにはアメリカ風文化とは縁がないように思えた。隣国のフランス、ドイツやイタリアなどのヨーロッパの文化そのものという感じがしてならない。5年前語学留学1週間ロンドンへいったとき、ヨーロッパ人旅行者から、夏の観光・バカンスはロンドン、スイス、ギリシャ、ローマと言われ、アメリカ方面にはあまり行かないという。独自の文化をはぐくむEUやスイス。奥が深い。

3,費用(概算)

 自転車とバック用フレーム、輪行袋など  195,000  自転車はARAYAです。
 バック   26,000  
 宿泊代金   75,000  
 現地生活費   55,000  
 みやげ   15,000  
 フライト料金(セントレア〜往復)  220,000   
 計  586,000円  

4,持ち物:標高500mと2000mでの宿泊があるので登山の衣類をベースに考えた。ほぼ活用できうまくいった。不要なものはバーナーセットとコーヒーセットであった。コーヒ     ーはいたるところにあり、YHでも自販機3スイスフランで飲める。

   


                                                                              終わり