三方崩山北方1897mピーク
岐阜県:白川村
シッタカ谷〜1897mピーク:標高差1300m余りの登りは十分であった。計画では三方崩山まで行く予定が天候の早い崩れで断念。次回に持ち越しだが1897mピークから610mまでのたっぷりの滑降はテンション上がりっぱなし。山スキーでは、登頂できなくても十分満足できうるという、これまでの自分の観念を乗り越える貴重な山行経験となった。
期日:2005年4月10日 晴れのち曇り・ガス
メンバー:山ごろ鈴木氏、森 (岐阜ケルン)
ルート:シッタカ谷610m〜1897mピーク〜三方崩山手前1980mまで、弓ヶ洞上部滑降後)
シッタカ谷はわかりやすい。こんな看板があります。もちろんこの国道はさくら街道156号線です。雪は十分にあります。日照岳の登山口駐車場を見たら例年のこの時期より50センチくらい多いようです。谷も小さく徒渉はどこでもできそうです。
前日にここより一人、保木脇林道より一人登った模様。
締まっていて登りやすいが雪の下がところどころ空洞になっており、スキーを外すとあぶない。
お〜っ、つながっているぞ。山ごろさん。
標高765mで1回徒渉しました。むつかしくなくて良かった。ここからは左岸を登っていくと860mで谷が完全に埋まります。
遡行同人はお手のもの。
いよいよシッタカ谷の核心部には入ります。きれいな斜面とデブリランドが交互に現れます。谷は広いので端の方はデブリを避けられそうです。ここはきれいな斜面です。このときは晴れていました。
きれいな斜面。後は帰雲山、猿ヶ馬場山です。
シッタカ谷の見せ場、石門1570mです。ゴルジュ、滝でデブリが集中して滑り台となっているところは堅く、他はぐさぐさです。かってここで雪崩にあっている人もいるのでスムーズに抜けようと思いましたが標高差100mちかくあり、そんなに簡単に通過できるものではありません。4月中旬になると雪崩の心配より、ヒデュンシュルンド(穴)の方がやっかい。デブリ帯を抜けたら抜けたときには、目の前がピークとなってしまいました。
シッタカ谷上部1570mの石門です。
1897mピークです。私は世界遺産(白川村荻町)の上にいます。
三方崩山手前1980m地点で視界20mほどになりました。天気の崩れが早い。
石門下を軽快にとばす山ごろさん。天候が暗い。
860mで谷割れが出ました。
第一関門です。やはりピークは気持ちいい。眼下に白川村荻町を望みます。また北方には野谷荘司山、赤頭山が見事です。
三方崩山へ向かうが、標高1900m以上はガスに包まれ始める。視界が20mほど。森 の標識布と山ごろさんのGPSでできる限り行くが、急斜面トラバースにかかり、滑落すると確認できなくなるため、行動中止。こんな時、行動中止を納得させる理由をいくつもさがしている自分がいた。今シーズン初の行動中止であった。
いざ、滑降になると先ほどの迷いはどこかへ飛んでいった。まずは弓ヶ洞右俣上部を100mすべる。ザラメであるが、表面がぐさぐさで急斜面は小雪崩を起こす。
シッタカ谷は小雪崩は起きず快適、デブリ地帯は、ちょうど筋肉休息地点、通過した後はきれいな斜面が待っているので力一杯飛ばすことができる。う〜ん、ファンタスティック。
谷割れは絵になる場面であるが、滑る方としては・・・ここだけでよかったです。このまま左岸を、760mまで下っていき徒渉後、国道156脇まですっきり滑ることができました。
たっぷりすべって、これまたよし。シッタカ谷は変化に富んでいて弓ヶ洞以上に楽しませてくれる谷です。