はくさん 2702m
岐阜県・石川県
昨年、一昨年と湯ノ谷川コースにほれこんで市ノ瀬から別当出合までの長歩き覚悟で挑戦した。市ノ瀬着は18:30,19:15といずれもロングランであったがたっぷり滑ったという充実感が残り満足いく山行であった。今年は東面台地(小白水谷右岸尾根)をMLのみなさんのレポートを見て力試しでやってみたくなった。個人山行となり緊張を強いられたが、五感をはたらかせ、なんとかこなすことができた。西の雄の湯ノ谷川コースが持久力勝負なら、東の雄の東面台地はさながら筋力勝負といったところであろう。個人的見解であるが、修験道の道を究めるには東面台地を、快楽主義を望むなら湯ノ谷コースをおすすめする。
大白川林道1100mから見る御前峰、剣ヶ峰
期日 :2005年5月4日 晴れ
メンバー :森 克己(岐阜ケルン) コースタイム: <往き> <帰り>
平瀬林道ゲート 4:30(自転車) 17:00
大白川ダム
6:45 15:40
台地下1650m 9:30 14:30/45
台地トップ2100m
11:00
稜線鞍部 12:45
白山御前峰
13:30 14:00
当初予定のメンバーが行けなくてなって一人山行となる。しかし前日からの赤布100本、赤旗10本の準備は私に気合いを入れてくれるには十分であった。もう一つの安心材料は東面台地は湯ノ谷コースと違って往復コースであることであった。自転車で2時間の筋力トレーニング後ようやく取り付きに。自転車が5台(私の知り合い山口さんら岐阜山スキークラブでびっくり)があった。
やぶこぎ20分後にスキー装着、確かにMLの中村さんが言っていたようにわかりにくい地形なので、赤布を頻繁につけていく。昨日のトレースは消えて当てにできない。小白水谷を目安にルートをとっていくと1600m地点で山口さんらのテントがあってほっとした。
白山は自然の宝庫で、大蛇も待ちかまえているので機敏な行動が要求されます。
東面台地(小白水谷右岸尾根)
岐阜山スキークラブのみなさんのテント
おお〜、こわ〜っ。
台地末端です。雨の流れの筋ができています
台地トップです。赤旗は有効でした。
かなり興奮しています。山頂は私を入れ4人でした。
御前峰からの東南ルンゼが手つかずでした。
いいところ滑れてラッキーでした。
急斜面上部にはクラックがあります。ここは深さ約2m。
スキー脱の1310m地点です。赤布はナビです。無事戻れました。感謝、感激です。
ようやく地形がわかりやすくなります。赤布はきちんとつけていきましたが、帰りは右の尾根に入り込んでテン場上へでてしまいました。
白山山頂が2100mくらいからずっと見え続けるので元気が少しずつ出てきます。これならいけそうだ。どこを滑ろうか考えながら歩くのも楽しみでした。ただしここからが胸突き八丁です。20歩ずつ数えながら登りました。
あまりにきつくて、胃がむかむか(ばてないように食べ過ぎたこともある)しましたが、頂上へ来られたことは、感無量。特に単独であったことが自分でもおどろきでした。
大白川ダムから6時間40分、自分は登りが速くないことをあらためて悟りましたが、来れることも悟りました。
小白水谷上部を滑降予定でしたが鞍部までおりるルンゼの幅が狭くて危険を感じ、右手の方を見るとノートラックの素晴らしい斜面があって、いきま〜す。
ザラメばっちり、けれど表層が雪崩れます。
いいところを滑ったね。
クラックは、山頂直下にもありました。特に今日は一人なのでスピードは控えて前方を注視しました。
2000m以下になると春の雪でもさもさになってきます。
やはり、帰りは早い。そして往きにつけた赤布の枝が雪解けで跳ね上がって4mぐらいの高さになっているのを2度も見ました。
往きは苦痛であった藪漕ぎが、帰りは苦にならず白水湖に目を奪われました。フィナーレは近い。
白山よ、さようなら。
取り付き尾根から見る白水湖。
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