【乗鞍岳】   5/4   晴れ    一人

 2003年4月13日に阿多野郷コースで行った以来の乗鞍岳は3年ぶりである。そしてこの野麦コースは2001年4月28日以来の5年ぶりであるが一人は初である。同会の牛丸さん(岐阜ケルン)と畑佐さんは飛騨沢から槍ヶ岳をめざすと言うが、私は林道歩きが2時間と聞いて乗鞍岳を考えた。
 前日の準備から気合いが入った。というのもルート取りが簡単なようで結構、複雑であるからだ。しかし今回GPSが活躍してルート取り、特に下降のルートでは力を発揮してくれた。また森林限界の上からは赤旗10本使用した。滑降の時には目標物があってスキー滑降の楽しみを倍加してくれたように思う。。
 この野麦コースの登山者は私を含めて3人であった。私が最終出発であったが、自分のペースで登れたこと、山頂直下の雪質がザラメで滑降おあつらえ向きであっったこと、GPSで現在地を確認しながら滑降できたことが、満足となった理由の一つであろう。

<行程表>

前夜22:00  野麦着           
                          [往き]        [帰り]
1390m 切り通しP出発           5:30         15:50 
1650m 岳谷右岸尾根入り口       6:50ここまで壺足 14:45(スキー脱15:00)
1850m 迷いやすい尾根屈曲点     7:42
2400m 森林限界             10:00          13:30
2750m                   11:30
3014m  大日岳              12:30         13:15


 1390mの駐車場です。すでに2人の単独登山者が準備中でした。彼方には乗鞍大日岳が見ていてくれます。今回は誰にもあわないだろうと思っていたので、志を同じくする人がいて正直ほっとしました。
 1650mの尾根取り付きです。一見何の変哲もない白樺林が登り口なので高度と方角を地図で確かめる必要があります。ここからスキーを着けました。迷いやすい1850m屈曲点には赤布で目印をつけました。
2400mの森林限界付近です。南を振り返ると見事な御岳です。ここまで来ると元気が出てきます。
 一方北を見上げるとは大スロープです。昨日のシュプールが3本ほど残っていますが薄くなっています。さてがんばりましょう。
 2600m付近からの左の大日岳、右奥は剣が峰です。山スキーのためには、大日が勝るようです。この正面をばーっと気持ちよく滑降予定です。ここで先行のテレマーカーさんの帰路に会いました。5時間で登ったそうです。びっくらです。もうひとりの登山者も剣が峰をめざしているところだということです
いよいよ山頂です。今年度初の3000m台です。直下の急斜面のザラメもほどよく締まりクトーなしのシール登行で到着です。これが後で滑る大斜面です。標高差700m近く、無立ち木斜面です。
 7時間の登りに思わず「イェーイ」です。もちろんここは大日岳3014m。バックは剣が峰です。大日岳は静寂そのものです。
 いよいよ滑降です。山頂から一直線でラインをとってみました。シュプールを振り返って今日の滑りに思いを馳せることも大きな楽しみの一つです。
 GPSを使って、現在地を確認しながら要所のポイントをナビしていきました。立ち止まっては赤布を回収しながら、ナビを見ながら降りていくので体も休まり、疲れはあまり感じません。
 おっと〜。1600m付近で熊の親子が戯れているかとびびりましたが、倒木の根っこでした。
 ここは1545mの林道分岐です。朝迷いました。雪が多ければこのまま右の林道をすすみ林の中をそのまま北に向かって進みます。が今回のように寡雪のときは、右の林道をUターン後50mくらい南進すると夏道登山道入り口の標識があり、幅1mくらいの夏道を使いました。(左の林道は使ってなりませぬ。)
 振り返れば大日岳が。あの白い大斜面を滑らせてもらいました。
 乗鞍さん、さようなら。

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